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膀胱炎を繰り返す:再発に関わる要因と予防

繰り返す膀胱炎を尿培養で確認し、飲水、性交、閉経、残尿など再発要因を調べます。クランベリー、D-マンノース、メテナミン、抗菌薬予防の根拠も解説します。

淡い流れが境界を繰り返し越える構図によって、再発する膀胱炎を表した概念図
膀胱炎の再発に関わる複数の要因を、静かな境界を再び越える流れとして表現しています。© Uro Care 医学編集部
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再発回数は、症状と尿培養を対応させて数えます

膀胱炎を繰り返すたびに、予防法が分からず悩んでいませんか?

一般に6か月で2回以上、または12か月で3回以上の急性膀胱炎を反復性尿路感染と呼びます。排尿痛や頻尿だけの発作と、培養で細菌を確認した膀胱炎を分けて数えます。可能な限り治療前の中間尿培養を採り、症状、膿尿、菌種、感受性を同じ記録へ残します。

同じ菌が短期間で再び出る再燃では、結石、残尿、感染源、治療期間を見直します。異なる菌による再感染が続く人は、性交、閉経、飲水、排尿習慣などの予防を検討します。培養陰性が続けば、膀胱痛症候群、骨盤底過緊張、腟炎、性感染症を調べます。抗菌薬を始める前の培養が、再発の種類と次の予防法を選ぶ資料になります。

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発症日誌から、再発の型を探します

発症日、排尿痛・頻尿・血尿、体温、月経、性交、使用した避妊法、培養菌、薬剤、改善までの日数を1つの表へ記録します。性交後24〜48時間に集中する、閉経後に始まった、同じ菌がすぐ再燃するなど、診察室の記憶だけでは見えにくい型が分かります。

発熱、悪寒、側腹部痛、嘔吐がある発作は、膀胱炎の回数へそのまま加えず、腎盂腎炎として記録します。培養を採る前に残薬を飲むと菌が検出されにくくなります。症状が始まったときに、どこで採尿し、いつ治療を始めるかを平常時に決めておくと、診断と早期治療を両立できます。

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普段の飲水が少ない女性は、日中へ水分を足します

日常の飲水量が少ない閉経前女性を対象にした無作為試験では、1日約1.5Lの水を追加した群で年間再発回数が減少しました[1]。対象となったのは、もともと水分摂取が少ない女性です。24時間尿量、尿色、仕事中の飲水制限を確認し、必要な人へ日中を中心に水分を増やします。

心不全、腎不全、低ナトリウム血症がある人には個別の水分上限があります。就寝前へまとめて飲むと夜間頻尿が増えます。排尿を長時間我慢する勤務環境では、休憩を確保します。性交後排尿の予防効果を示す根拠は乏しく、自然に尿意があるときの排尿で十分です。大量飲水という一律の指示より、尿量と基礎疾患に合う調整を行います。

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性交関連なら、避妊法と発症時刻を確認します

若い女性の症例対照研究では、性交頻度と殺精子剤の使用が反復性尿路感染のリスク因子でした[2]。再発が性交後24〜48時間へ集中するかを日誌で確認します。殺精子剤を含む避妊法を使用している場合は、避妊の確実性と本人の希望を保ちながら別の方法を検討します。

性交との関連が明瞭な人には、性交後1回の抗菌薬予防を選べます。毎日予防する方法より総抗菌薬量を抑えられる人もいます。尿道周囲の細菌叢、摩擦、避妊法が再発へ関わります。分泌物、性交痛、不正出血、新しいパートナーがある場合は、膀胱炎の培養に加えて性感染症の核酸増幅検査を行います。

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閉経後の乾燥と灼熱感には、局所治療を考えます

閉経後はエストロゲン低下により腟上皮と尿道周囲の環境が変わり、乾燥、灼熱感、性交痛、尿意切迫、尿路感染が重なります。腟内エストリオールの無作為試験では、反復性尿路感染の減少が示されました[3]。局所製剤は全身ホルモン補充療法と吸収量が異なります。

原因不明の性器出血や乳がん治療歴がある人は、治療担当医を含めて適否を相談します。保湿剤と潤滑剤は乾燥や性交痛を軽くします。感染予防の根拠は、局所エストロゲンのほうが明確です。外陰・腟診察で萎縮、骨盤臓器脱、尿失禁、皮膚疾患を確認します。培養陰性の排尿痛が続く人では、粘膜の状態を詳しく見ます。

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同じ菌の再燃には、残尿・結石・尿路形態を調べます

尿勢低下、排尿困難、骨盤臓器脱、神経疾患、糖尿病、尿路結石、カテーテル、男性の反復感染には、複雑性要因が含まれます。排尿後残尿、腎・膀胱超音波、腎機能、HbA1cを必要に応じて確認します。尿素分解菌が反復する、同一菌が短期間で再燃する、肉眼的血尿が続く場合は、結石や構造異常を調べます。

典型的な再感染で、培養と治療反応が明確、血尿や上部尿路症状がない女性では、膀胱鏡やCTで新たな原因が見つかる割合は低くなります。発熱性尿路感染、腎機能悪化、尿路手術歴、持続血尿がある人には早めに画像や内視鏡を選びます。検査の追加は、発熱性感染、腎機能悪化、持続血尿などの条件が生じた時点に絞ります。

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クランベリーとD-マンノースは、試験結果が異なります

クランベリー製品の系統的レビューでは、一部の反復性尿路感染集団で再発予防効果が示されました[4]。プロアントシアニジン含量、剤形、服用継続が製品ごとに異なります。ワルファリンとの相互作用や糖分も確認し、製品ごとの含量と用量を確認して選びます。

D-マンノースは小規模研究から期待されましたが、英国の大規模プラセボ対照試験では、一次診療を受ける女性の再発を有意に減らしませんでした[5]。自然由来という理由から効果や安全性を推定せず、費用、下痢、服用負担を含めて選びます[7][8]。一定期間で培養確認感染が減ったかを数え、利益が見えない製品は中止します。

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メテナミンと抗菌薬予防には、終了日を設けます

飲水調整、閉経後の局所治療、構造的原因の治療を行っても再発が多い人には、メテナミン馬尿酸塩、性交後または連日の少量抗菌薬予防を検討します。ALTAR試験では、メテナミンの再発率が抗菌薬予防に対する事前設定の非劣性範囲内でした[6]。腎機能、尿pH、国内での利用条件を確認します。

抗菌薬予防は再発を減らす反面、耐性、腟カンジダ、下痢、薬剤ごとの肺・肝・腎有害事象があります。過去の感受性、アレルギー、腎機能、妊娠可能性に合わせ、3〜6か月などの評価日を決めます[9]。再発数、培養菌、抗菌薬総日数を比べ、効果が乏しい予防薬は、評価日に終了または変更します。

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自己開始治療には、採尿と48時間の期限を組み込みます

症状の再現性が高く、過去の培養が確認され、危険徴候を理解できる人には、あらかじめ処方した短期抗菌薬を発症時に開始する方法があります。可能なら開始前に尿検体を採ります。48時間で改善しない場合は連絡し、発熱・側腹部痛・嘔吐があるときは自己治療へ入らず当日中に評価します。

妊娠可能性、腎機能、アレルギー、過去の耐性菌から薬を選びます。前回有効だった薬が今回の菌にも合うとは限らないため、培養結果で変更します。自己開始治療の使用回数が増えたときは、性交関連、閉経、残尿、結石を再評価し、長期予防の内容も見直します。

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妊娠、男性、カテーテルでは管理方法が変わります

妊娠中の細菌尿は腎盂腎炎や妊娠転帰へ影響するため、症状の有無、薬剤安全性、治癒確認を含む管理が必要です。男性の反復感染では前立腺、残尿、尿路閉塞を調べます。カテーテル使用者は無症候性細菌尿が多く、抗菌薬は、症状と全身所見から感染を確認した場面で使います。

免疫抑制、単腎、尿路再建後の人にも、一般的な成人女性向け予防とは異なる個別管理が必要です。宿主と尿路の条件に合わせて検査、薬剤、予防期間を決めます。生活調整や性交後予防は主に反復性単純性膀胱炎を対象とし、複雑性要因を持つ人では原因治療を優先します。

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まとめ

反復性膀胱炎では、治療前の中間尿培養を採り、症状、菌種、感受性を記録します。日誌から低飲水、性交、閉経、同じ菌の再燃を分け、それぞれ水分調整、避妊法・性交後予防、局所エストロゲン、残尿・結石の評価へ進みます。クランベリーには製品差があり、D-マンノースは大規模試験で明確な予防効果を示しませんでした。再発が続く人にはメテナミンまたは抗菌薬予防を期限付きで検討します。発熱、側腹部痛、嘔吐には当日中の評価が必要です。